『あなたがあなたのままで 輝くための キラキラ ほんの少しの心がけ』 英月 (著)

「自分はダメだ」「うちのダンナはダメだ」「オレの上司はダメだ」「日本はダメだ」・・・。
最近の日本人は、ダメだ、ダメだと否定ばかりしています。しかし本当にダメなのでしょうか。
実はほめていいこともたくさんあるのではないでしょうか。否定の背景には、誰かを否定することによって
自分が優位に立ちたい、言い訳したいという本音が隠されているのかもしれません。
そんな日本人に対して、「肯定しよう」と訴えるのがこの本です。著者は真宗佛光寺派大行寺の僧侶、英月。
英月は、OLをしていた20代のときにお見合いを35回もしています。しかもすべて失敗。
そのストレスから29歳で家出するのです。逃亡先はアメリカ。なんのコネもない遠い国で、
CMのモデルやラジオのパーソナリティとして活躍し、生計を立てていました。しかし、その後もうまく
行きません。アメリカでの生活が順調になり、永住を考えだしたころ、実家の寺を継ぐはずだった弟が
突然の「お坊さん嫌だ宣言」。姉同様、家出してしまう。この事態を受け、仕方なく帰国。そして今は
京都の寺で、自分でも思いも寄らなかった僧侶として活躍しているのです。
英月はそんな「ダメダメだった」自分を振り返りながら親鸞聖人の言葉によって、いかに自分が自分を
肯定できるようになったか、つらいことも受け入れられるようになったかを綴っています。
肯定することで、気持ちが楽になる本です。