上段の間に公家人形 高岡・勝興寺 使者もてなす光景再現
高岡市伏木古国府の重要文化財勝興寺で11日、大広間の「上段の間」に公家の人形が設置され、都から使者として訪れた公家を茶席でもてなす光景が再現された。来春には「平成の大修理」がほぼ完了し、全面公開される勝興寺を訪れる観光客らに歴史ロマンを味わってもらおうと、市歴史文化推進協議会が歴史体感プログラムとして企画した。
勝興寺は江戸後期、15代住職本成(ほんじょう)に、公家の中でも屈指の名門で、摂政関白を務める五摂家の鷹司(たかつかさ)家から、娘の広悟(こうご)が輿入れした歴史がある。
上段の間に登場した人形は、鷹司家から勝興寺へ派遣された使者という設定。高さ約1メートルで、当時の公家の正装である衣冠束帯をまとっている。今後は常設展示する。
11日は、勝興寺代々の流派である古儀茶道藪内流による茶会が催され、菓子器などの寺宝も特別公開された。